ケンブリッジ数学史探偵

2018年03月12日

学生時代、数学なんて何の興味も無かった、というか、高校時代にちょっと油断(?)している内に、ぶっちぎりに授業から置いていかれて以来、数学=難しいもの且つ、ほぼ役に立たないもの、的なイメージが先行し、必要最小限に通り過ぎてくれれば、と思っていました。受験でもお世話になりました、数学が思いっきり足枷(あしかせ)になり、失敗したのもいい思い出か?泣

しかし、何と言うか、あれから随分時も経ち、少々イメージが変わってきました。詳しくどういう変遷があったのか、自分でもハッキリ自覚していないのですが、今は比較的数学に興味があります。

昔、予備校時代、現代社会の先生(お名前は失念してしまっています、すいません)が『何故勉強するのか?』という事に関して『現代社会を斬るナイフだと考えてみてください』と仰っていました。詳しく申しますと、現代社会という物体があるとして『数学』というナイフで切ってみると、見える風景がある、『語学』『科学』『歴史』などのナイフで切ると、見える風景がそれぞれにある。それぞれのナイフを自分なりに磨いていってください。それは貴方達の大いなる武器になる、と。

それぞれの学問で社会を見た場合、同じ社会が違った断面で見える、それが大いに参考になる、というような意味だと記憶しています。結構いい話だなあ、大学に受かっても勉強しなきゃなあ、なんて思っていました。しませんでしたけど。

まあ、若き日の多感な頃のひとつの思い出のような感じなのですが、自分達の生き抜くフィールドである現代社会を『切る』という表現、『ナイフ』もエッジの効いた表現で、割とよく覚えています。

で、数学の話なのですが、数式などの無味乾燥としたものも勿論数学ですが、数学史という分野も御座いまして、その数式に至るまでの過程が、先人達の苦闘の歴史が、やたら生々しく泥臭い、が最近面白い。何故そうなるのか?そういう事に至っているのか?という事が、一見結論のみの美しくさえ見える数式に纏(まつ)わる、人の関わりが、発展の歴史が、やたら人間臭くて面白い。これなら、人がどうのこうのという事なら少しは分かるってなもんですかね。

そういう面白さを発見させてくれた一冊です。(もしかしたらこの本だけでない印象かもしれませんが)『塵劫記』も興味深かったです。日本の数学史なんて余り聞かなかった話だし、それと割と冒頭の方で、ケンブリッジの数学の伝言板?みたいな話も良かったです。誰かが書き込んだ伝言板に、誰かが答える、そうやって思考を形成するみたいな話だったように思います。定かではないです、すいません。

少し前に読んだ本&今手元にないので、結構あやふやな自分の印象ですが、割と面白かったですわ。この本。

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